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【高校生用】外出自粛/休校中の自宅学習ですべきこと
コロナウィルスの感染拡大が一向に収束の気配を見せません。学校はもちろん、学習塾も営業自粛を要請されている中で、どうしても自宅学習の機会が増えてきています。とはいえ、自宅学習で何を、どれくらいして良いのかがわからないという方が多いと思いますので、本稿ではコロナウィルスによる外出自粛期間にするべき学習をまとめようと思います。
授業がないと先取りに限界がある方は、「単語・単発知識系インプット」と「既習範囲の有名解法(典型解法)インプット」を行いましょう。
※一部の参考書や問題集に関しては、弊社のシステム「JUKE」(こちらをクリックすると登録ページに飛びます)でテスト、進捗管理、ライバルとの進捗比較を行うことができます。今年度は無料で機能を解放する予定ですので、是非ご利用ください。
<目次>
学校や塾での授業がなくなってしまうので、予習の効率が下がります。もちろん、動画授業や、テキストで自主的に先取りができる方は、どんどん先取りをしましょう。
※偏差値60程度の大学を受験する受験生向けの数学と英語の授業は、Youtubeに動画を上げていきますので是非ご覧ください。
Youtubeチャンネルへのリンクはこちらをクリック
しかし、「授業がないと先取りに限界がある」という方もいらっしゃるかと思います。そういう方は、本稿でオススメする参考書や問題集を毎日周回(既習範囲で結構です)することをお勧めします。
まず「単語・単発知識系インプット」を行う理由は、全ての方が実践可能な学習法であるからです。特に英単語、古文単語、一問一答は、ロジックが不要であるものがほとんどであるため、指導を必要としません。これは、「英単語の授業」などがないことからも授業が不要なことは明らかです。
次に「既習範囲の有名解法インプット」ですが、これは数学がメインになります。もしかするとこちらは授業を真面目に受けていない方はつまずくかもしれません。その場合は、上記の単語・単発知識系インプットのみでも結構です。(今後は授業を真面目に受けましょうね。)
さて、次項からは数学と英語に関して、科目ごとに具体的な勉強法を書いていきます。
(その他の科目は時間があれば別記事でまとめたいと思います。)
まず英語はこの機会に単語と熟語、できれば文法事項の覚えものまでをマスターしてしまいましょう。
<単語と熟語を暗記>
単語と熟語は自前のものでも良いと思いますが、個人的にオススメするのは「システム英単語」と「解体英熟語」、「ユニット英単語」です。(システム英単語だけでは心もとないという方は、リンガメタリカ、速読英単語(上級)、鉄壁などを用いてください)
単語や熟語は授業による理解はほとんど必要ありません。この機会にどんどん覚えてしまいましょう。
また、単に意味を覚えるだけではなく、品詞も合わせて覚えるとなお良いです。
<文法暗記事項>
文法は授業がないと進めないという方も、既習範囲の覚えるべきものをインプットすることはできると思います。
「ネクストステージ」、「アップグレード」、「スクランブル」などの文法の基礎問題集を周回していきましょう。
(上記の参考書は体系的に文法が整理されているわけではありませが、「文法事項のなかで覚えるべきもの」が整理されています。)
文法暗記事項とは、例を挙げると
上記のような、問題集のPOINTとしてまとめられている部分です。つまりこの部分は、普段授業中や、問題を解いているときに「ここは後で覚えておこう」とチェックはするものの、チェックするだけでその後覚えずに終わっているところです。
受験生でなくても、既習範囲で様々なポイントとなるものが登場していると思います。「後で覚えよう」を「この機会に覚えよう」にしていきましょう。
また、そもそも文法事項の基礎が全くできていないという方は、学校のテキスト、ノートを3周程度復習した後に上記の問題集に取り組むこと。
<公式、新概念の計算ルールを暗記>
これは、数学における単語、熟語のようなものです。数学において考える力が重要だということについては、私も異論がありません。しかし、「考える」というレベルに達していないのに「考えること」に重きを置く勉強は間違っています。
実は、数学が苦手な生徒は、新しい数学の概念に触れた際に、この「計算ルールと公式」を覚えられていないことが多いのです。計算ルールと公式は、例えば将棋における「駒の動かし方」、スポーツにおける「ルール」のようなものです。これが覚えられていないと、そもそも考えるという作業に移ることができないことは自明なことがお分かりいただけるでしょうか。
まずは苦手単元で出てきた新概念(三角比、指数、対数、微分、積分、ベクトルなど)の計算ルールや、それに付随する公式がちゃんと覚えられているかどうかを確認してみてください。
<計算練習>
計算練習を疎かにしてはいけません。特に受験生は計算練習に割く時間があれば、ほかの難しい問題を解く時間を確保したいと思っていると思います。しかし、計算能力は受験において重要な位置づけをもっています。
テストは時間との勝負なので、計算スピードとその正確性が重要なのは言うまでもありません。しかし、計算にはそれ以上に、以前ブログでも紹介した「問題を解く際の脳のメモリを節約する」という機能があります。
以前のブログでも書いたとおり、計算に脳のメモリを取られてしまう(計算を感覚で行うのではなく、プロセスを逐一考えてしまう状態)と、問題全体を俯瞰的に考えることができません。見落としやミスの原因になるだけでなく、計算スピードがおちることで、試行錯誤の回数も少なくなってしまいます。入試では、見たことのない問題が出題されることが多いですが、そういうときにこそ、試行錯誤の回数は点数に直結します。この際、一気に計算スピードを上げる練習をしておきましょう。
特に理系は数Ⅲの計算が苦手な人が多いのではないでしょうか。「数Ⅲ試験に出る計算演習」などは計算問題に特化した問題集なので、オススメです。
<典型解法の理解と定着>
さて、このブログでも度々取り上げていますが、典型解法の理解と定着もこの際にやってしまいましょう。解法は単に暗記するだけではなく、「キーワード暗記」をすることがポイントです。「このキーワードが来たときはこの解法を試せるな」というように、ある程度頻出のキーワードと解法をセットで覚えるようにしましょう。
分からない問題にであったときは、キーワードを見つけ出し、自分の中にあるストックの解法を組み合わせて問題にアプローチを行うことが重要です。
高校1年生、高校2年生は今の時期であれば学校で配られる問題集(4ステップ、ビルドアップ、クリアーなど)の既習範囲を2〜3周することを目標にしましょう。
受験生は学校の問題集を周回すると共に、時間がある人は「チャート」「チェックアンドリピート」「チョイス」などをがっつり周回しましょう。
時間がない、余裕がないという人は、「基礎問題精巧」や「松田のタイプ100」、「文系(理系)数学重要事項」などポイントをおさえた問題集を周回しましょう。
今年はコロナの影響もあり、例年とは違った勉強習慣が必要になってきます。特に、今年の受験生は家庭勉強の差がはっきりと分かれる年になるでしょう。個人的な予想になりますが、今年は少し浪人生が有利になると思います。また、早慶以上の受験生のレベルでは、ほぼ全員がコロナの影響など受けないと思いますが、中堅レベルの受験生では、自主学習ができる生徒、できない生徒の実力がはっきり変わってくると思います。
自宅学習ができることは、ある意味ではチャンスです。授業はもちろん重要ですが、インプットに偏りすぎると、知識が脳に定着しません。是非この機会にこれまでの学習を脳に「定着」させる勉強をしてみましょう。
授業がないと先取りに限界がある方は、「単語・単発知識系インプット」と「既習範囲の有名解法(典型解法)インプット」を行いましょう。
※一部の参考書や問題集に関しては、弊社のシステム「JUKE」(こちらをクリックすると登録ページに飛びます)でテスト、進捗管理、ライバルとの進捗比較を行うことができます。今年度は無料で機能を解放する予定ですので、是非ご利用ください。
<目次>
1.この機会にインプットを定着させよう
学校や塾での授業がなくなってしまうので、予習の効率が下がります。もちろん、動画授業や、テキストで自主的に先取りができる方は、どんどん先取りをしましょう。
※偏差値60程度の大学を受験する受験生向けの数学と英語の授業は、Youtubeに動画を上げていきますので是非ご覧ください。
Youtubeチャンネルへのリンクはこちらをクリック
しかし、「授業がないと先取りに限界がある」という方もいらっしゃるかと思います。そういう方は、本稿でオススメする参考書や問題集を毎日周回(既習範囲で結構です)することをお勧めします。
まず「単語・単発知識系インプット」を行う理由は、全ての方が実践可能な学習法であるからです。特に英単語、古文単語、一問一答は、ロジックが不要であるものがほとんどであるため、指導を必要としません。これは、「英単語の授業」などがないことからも授業が不要なことは明らかです。
次に「既習範囲の有名解法インプット」ですが、これは数学がメインになります。もしかするとこちらは授業を真面目に受けていない方はつまずくかもしれません。その場合は、上記の単語・単発知識系インプットのみでも結構です。(今後は授業を真面目に受けましょうね。)
さて、次項からは数学と英語に関して、科目ごとに具体的な勉強法を書いていきます。
(その他の科目は時間があれば別記事でまとめたいと思います。)
2.英語
まず英語はこの機会に単語と熟語、できれば文法事項の覚えものまでをマスターしてしまいましょう。
<単語と熟語を暗記>
単語と熟語は自前のものでも良いと思いますが、個人的にオススメするのは「システム英単語」と「解体英熟語」、「ユニット英単語」です。(システム英単語だけでは心もとないという方は、リンガメタリカ、速読英単語(上級)、鉄壁などを用いてください)
単語や熟語は授業による理解はほとんど必要ありません。この機会にどんどん覚えてしまいましょう。
また、単に意味を覚えるだけではなく、品詞も合わせて覚えるとなお良いです。
<文法暗記事項>
文法は授業がないと進めないという方も、既習範囲の覚えるべきものをインプットすることはできると思います。
「ネクストステージ」、「アップグレード」、「スクランブル」などの文法の基礎問題集を周回していきましょう。
(上記の参考書は体系的に文法が整理されているわけではありませが、「文法事項のなかで覚えるべきもの」が整理されています。)
文法暗記事項とは、例を挙げると
- 自動詞、他動詞
- 目的語を2つ取る動詞
- 不定詞を取る動詞と動名詞を取る動詞
- 文法イディオム(簡単な例でいうとnot only A but also Bなど)
- no moreとnot moreなどの違い
上記のような、問題集のPOINTとしてまとめられている部分です。つまりこの部分は、普段授業中や、問題を解いているときに「ここは後で覚えておこう」とチェックはするものの、チェックするだけでその後覚えずに終わっているところです。
受験生でなくても、既習範囲で様々なポイントとなるものが登場していると思います。「後で覚えよう」を「この機会に覚えよう」にしていきましょう。
また、そもそも文法事項の基礎が全くできていないという方は、学校のテキスト、ノートを3周程度復習した後に上記の問題集に取り組むこと。
3.数学
<公式、新概念の計算ルールを暗記>
これは、数学における単語、熟語のようなものです。数学において考える力が重要だということについては、私も異論がありません。しかし、「考える」というレベルに達していないのに「考えること」に重きを置く勉強は間違っています。
実は、数学が苦手な生徒は、新しい数学の概念に触れた際に、この「計算ルールと公式」を覚えられていないことが多いのです。計算ルールと公式は、例えば将棋における「駒の動かし方」、スポーツにおける「ルール」のようなものです。これが覚えられていないと、そもそも考えるという作業に移ることができないことは自明なことがお分かりいただけるでしょうか。
まずは苦手単元で出てきた新概念(三角比、指数、対数、微分、積分、ベクトルなど)の計算ルールや、それに付随する公式がちゃんと覚えられているかどうかを確認してみてください。
<計算練習>
計算練習を疎かにしてはいけません。特に受験生は計算練習に割く時間があれば、ほかの難しい問題を解く時間を確保したいと思っていると思います。しかし、計算能力は受験において重要な位置づけをもっています。
テストは時間との勝負なので、計算スピードとその正確性が重要なのは言うまでもありません。しかし、計算にはそれ以上に、以前ブログでも紹介した「問題を解く際の脳のメモリを節約する」という機能があります。
以前のブログでも書いたとおり、計算に脳のメモリを取られてしまう(計算を感覚で行うのではなく、プロセスを逐一考えてしまう状態)と、問題全体を俯瞰的に考えることができません。見落としやミスの原因になるだけでなく、計算スピードがおちることで、試行錯誤の回数も少なくなってしまいます。入試では、見たことのない問題が出題されることが多いですが、そういうときにこそ、試行錯誤の回数は点数に直結します。この際、一気に計算スピードを上げる練習をしておきましょう。
特に理系は数Ⅲの計算が苦手な人が多いのではないでしょうか。「数Ⅲ試験に出る計算演習」などは計算問題に特化した問題集なので、オススメです。
<典型解法の理解と定着>
さて、このブログでも度々取り上げていますが、典型解法の理解と定着もこの際にやってしまいましょう。解法は単に暗記するだけではなく、「キーワード暗記」をすることがポイントです。「このキーワードが来たときはこの解法を試せるな」というように、ある程度頻出のキーワードと解法をセットで覚えるようにしましょう。
分からない問題にであったときは、キーワードを見つけ出し、自分の中にあるストックの解法を組み合わせて問題にアプローチを行うことが重要です。
高校1年生、高校2年生は今の時期であれば学校で配られる問題集(4ステップ、ビルドアップ、クリアーなど)の既習範囲を2〜3周することを目標にしましょう。
受験生は学校の問題集を周回すると共に、時間がある人は「チャート」「チェックアンドリピート」「チョイス」などをがっつり周回しましょう。
時間がない、余裕がないという人は、「基礎問題精巧」や「松田のタイプ100」、「文系(理系)数学重要事項」などポイントをおさえた問題集を周回しましょう。
4.まとめ
今年はコロナの影響もあり、例年とは違った勉強習慣が必要になってきます。特に、今年の受験生は家庭勉強の差がはっきりと分かれる年になるでしょう。個人的な予想になりますが、今年は少し浪人生が有利になると思います。また、早慶以上の受験生のレベルでは、ほぼ全員がコロナの影響など受けないと思いますが、中堅レベルの受験生では、自主学習ができる生徒、できない生徒の実力がはっきり変わってくると思います。
自宅学習ができることは、ある意味ではチャンスです。授業はもちろん重要ですが、インプットに偏りすぎると、知識が脳に定着しません。是非この機会にこれまでの学習を脳に「定着」させる勉強をしてみましょう。
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