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【私立文系】慶應合格者の使用参考書と使用時期



学習塾ESCA茗荷谷校の講師、中嶋です。本稿では、私(現役)の時期別使用参考書と内訳についてご紹介したいと思います。

私は部活第一で、全国大会レベルの部活に所属していました。そのため、他の受験生よりも時間がない中での受験勉強でした。ですので、部活に忙しい方にはぜひ参考にしていただきたいです。

前期・夏休み・後期・共通テスト前/後の5段階に分けて、自分が使っていた参考書やその時期などをお話ししたいと思います。

 

講師(中嶋拓斗) 基本情報

志望校:東京大学文科Ⅱ類

合格校:慶應義塾大学商学部

勉強していた教科:英語、数学、現代文、古文、漢文、世界史、地理、化学基礎、生物基礎

得意だった科目:英語、地理

苦手だった科目:現代文

 

前期


科目使用参考書自習勉強時間配分(割合表示)
英語ネクストステージ

シス単

ターゲット英熟語
4
数学青チャート(例題のみ)3.5
現代文共通テストの過去問0.5
古文共通テストの過去問

古文単語315
0.5
漢文共通テストの過去問

漢文速覚え即答法
0.5
世界史教科書(山川)の通読

授業プリントの暗記
1
地理共通テスト分野別問題集

学校配布の地図帳・資料集
なし

※授業、定期テスト対策のみ
理科基礎学校配布の問題集なし

※授業、定期テスト対策のみ

 

英語


もともと多少の英語力があったので、文法や語彙力などのベースを見直しました。夏以降に解釈や長文などを仕上げるためにも、前期のうちに土台を完璧にすることを目指し、ネクストテージやシスタンに取り掛かりました。私立の上位校を目指す人は、少なくともネクストステージ、シス単、解体英熟語などは夏休み前に仕上げる(2〜3周はしておく)ことが最低条件だと思います。英語はどの大学を受けるにしろ重要科目であるため、最も勉強時間を割いていました。

 

数学


文系とはいえ最終的には、共通テストで9割は確保したい科目だと認識していました。また、身にするには、相当量の演習を積む必要を感じたことから、1/3強の勉強時間を数学に配分していました。特に、青チャートの例題を完璧にすることで、基礎から応用までしっかりとカバー出来ると思い、例題をひたすらにこなしていきました。

 

現代文


週に一度、一年分の共通テストの過去問を記述式で解答し、現代文の先生に添削を依頼していました。従って、週一数時間を目安に学習していました。私は塾や学校の先生に習って、実践の中で力をつけていくタイプでしたが、個人で現代文の基礎を学びたいという人には、入試現代文へのアクセスなどがおすすめです。

レビューはこちら。

 

古文


学校の授業外では、古文単語315を確認しました。英単語のように、こまめな学習に配慮しました。ただし、前提として、私は授業で習った文法事項などは、定期テストのたびに完璧に覚えていたので、文法の勉強をしていなかっただけです。助動詞をはじめとする文法に不安がある人は、学校で配布される文法がのったテキストなどで必ず文法を習得しておきましょう。この時期であれば、新古典文法ノートなどの薄い参考書でサラッと復習するのも良いと思います。

 

漢文


学校の授業外では、漢文早覚え即答法を確認しました。週に一回、数時間で一気に学習することを心掛けていました。こちらも、どうしても基礎に自信がない人は、新漢文の基本ノートなどが、量も少なく、サラッと一周できるので便利だと思います。

 

世界史


復習メインで学習しました。授業が終わると、その日に習った範囲の教科書やプリントを通読しました。特に、問題を解くことはしませんでした。

 

地理


学校の授業以外に学習時間を確保することはありませんでした。ただ、授業時間内に、授業で取り扱った範囲に関する問題を解いていました。

 

理科基礎(生物基礎・化学基礎)


学校で毎週、生物基礎あるいは化学基礎の復習する時間が設けられていました。そのため、学校で配布された問題集及び参考書のみを使用し、基本的には学校の授業以外で触れる時間は特段設けていませんでした。

 

夏休み


科目使用参考書自習勉強時間配分(割合表示)
英語英文読解の透視図

ドラゴンイングリッシュ

やっておきたい英語長文500

シス単

ターゲット英熟語1000
4
数学青チャート(例題のみ)

文系数学のプラチカ
3
現代文共通テストの過去問

東大現代文25ヶ年
国語全体で1
古文共通テストの過去問

東大古文25ヶ年

古文単語315
同上
漢文共通テストの過去問

東大漢文25ヶ年

漢文早覚え即答法
同上
世界史教科書(山川)の通読

授業プリントの暗記

東大世界史25ヶ年
1
地理共通テスト分野別問題集

学校配布の地図帳・資料集
1
理科基礎学校配布の問題集なし

 

英語


前期のうちに仕上げた文法・語法の基礎力を活かすために、応用力強化を目標として英文読解・解釈・英作文の参考書に取り組みました。まず、透視図を何度も反復することで、和訳問題や長文での意味を問う問題に正答できる力をモノにしました。次に、やっておきたい英語長文500 を通じて、そうした解釈力の実用化を目指しました。また、ドラゴンイングリッシュに掲載されている例文を覚えることで、ライティングのベースを確認しました。夏休みでも、前期同様英語を安定した得点源するべく、勉強時間全体の4割を配分していました。ちなみに、この時点でシス単やターゲットを使用参考書に入れていますが、もちろんこの時期にはほぼ完璧にマスターしていました。これはあくまで「復習、忘れないようにするため」に使用していたということです(以下二次試験前まで同様)。

 

数学


青チャートの例題がある程度仕上がってきた夏休み中盤以降に、二次力強化のために、文系数学のプラチカを分野別にして取り組みました。数学で、各テストでのムラを減らすべく、青チャートの例題の仕上げに全力を注ぎました。

 

現代文


週に一度、一年分の共通テストと東大の過去問を記述式で解答し、先生に添削を依頼していました。週に一日、国語の日を設け、その日は現代文以外に、古文・漢文にも取り組みました。

 

古文


学校の授業外では、古文単語315を確認しました。英単語のように、こまめな学習に配慮しました。また、週に一度、一年分の共通テストと東大の過去問を記述式で解答し、先生に添削を依頼していました。文章を読解するたびに、そこでの古典常識をストックしていきました。ちなみに、古文単語に関しては、マドンナ古文単語派閥と315派閥がいましたが、個人的には両方おすすめできます。

 

漢文


週に一度、一年分の共通テストと東大の過去問を記述式で解答し、先生に添削を依頼していました。文章中に出て、イメージしづらかった漢字をその都度覚えていきました。私は夏までに古文も漢文も基礎文法は習得していたので実践形式での演習に切り替えましたが、もし基礎が疎かな人は先に挙げた問題集をやりこんでください。

 

世界史


これまでの授業範囲の教科書やプリントを通読しました。また、既習範囲の東大世界史の25ヵ年の小論述にも着手しました。これも、学校や塾の先生に添削してもらうと良いと思います。

 

地理


これまでの共通テストの分野別問題集を先に進め、全範囲を終わらせました。正直、根拠をもって共通テストの問いに解答できたら、二次力も十分身についていると思います。ただし、知識として力がついていることと、それを記述する(アウトプットする)力は別物です。特に難関国立など記述式の試験が控えている人は、必ず記述の練習をしましょう。

 

理科基礎(生物基礎・化学基礎)


夏休みは特段なにもしていません。

 

後期


科目使用参考書自習勉強時間配分(割合表示)
英語東大英語25ヶ年

キムタツ英語リスニング

シス単

ターゲット英熟語1000
4
数学東大数学25ヶ年

文系数学のプラチカ
3.5
現代文共通テストの過去問

東大現代文25ヶ年
国語全体で1
古文共通テストの過去問

東大古文25ヶ年

古文単語315
同上
漢文共通テストの過去問

東大漢文25ヶ年
同上
世界史教科書(山川)の通読

授業プリントの暗記

東大世界史25ヶ年
1.5
地理東大地理25ヶ年

学校配布の地図帳・資料集
1
理科基礎学校配布の問題集なし

 

英語


夏休みまでで一通りの総合力を獲得したため、それを実践で使うべく、東大英語の25ヵ年に取り組みました。この際、分野別に一気に取り組みました。また、キムタツ英語リスニングを用いて、リスニングを強化しました。リスニングも同じく、リスニング週間を設け、何度も音声を一気に聞き込むことで、英語耳をつくりました。このころになると、模試でも十分高得点を安定して獲得出来ていたため、多少以前より勉強時間の配分を控えめにしました。

 

数学


文系数学のプラチカを復習したのちに、いよいよ東大数学の25ヵ年に取り掛かりました。このときも、毎年出題される微積や確率を中心に分野別で臨みました。実体験や周りの友人、そして現在学習塾ESCAで個別指導をした経験から言えることは、難関大に合格する人は、数学をはじめ、問題集を回すスピードが明らかに早いです。これは頭の良し悪しというよりも、効率的に問題集を消化できるかどうかだと思います。青チャートを半年かけてやっているような人もいますが、そのペースでは難関大合格は難しいでしょう。少なくとも4月から半年程度で3種類の問題集をそれぞれ2、3周くらいできるようにしましょう。

 

現代文


夏休みと同様の方針で、学習していました。週に一度、一年分の共通テストと東大の過去問を記述式で解答し、先生に添削を依頼していました。週に一日、国語の日を設け、その日は現代文以外に、古文・漢文にも取り組みました。

 

古文


学校の授業外では、古文単語315を確認しました。英単語のように、こまめな学習に配慮しました。また、週に一度、一年分の共通テストと東大の過去問を記述式で解答し、先生に添削を依頼していました。文章を読解するたびに、そこでの古典常識をストックしていきました。

 

漢文


週に一度、一年分の共通テストと東大の過去問を記述式で解答し、先生に添削を依頼していました。文章中に出て、イメージしづらかった漢字をその都度覚えていきました。

 

世界史


授業範囲の教科書やプリントを、授業終わりに、通読しました。また、既習範囲の東大世界史の25ヵ年(小論・大論)にも着手しました。また、夏休み以前に学んだ前期の世界史に定期的に振り返るようにしていました。

 

地理


東大地理の25ヵ年を分野別にマスターしていました。得意だったこともあり、ガンガン演習を積んでいました。

 

理科基礎(生物基礎・化学基礎)


前期と同様に、学校で毎週、生物基礎あるいは化学基礎の復習する時間が設けられていました。そのため、学校で配布された問題集及び参考書のみを使用し、基本的には学校の授業以外で触れる時間は特段設けていませんでした。

 

共通テスト前(12月以降)


科目使用参考書自習勉強時間配分(割合表示)
英語ネクストステージ

共通テストの過去問

ターゲット英熟語1000
2
数学共通テストの過去問

共通テストの予想問題集
4
現代文共通テストの過去問

共通テストの予想問題集
国語全体で2
古文共通テストの過去問

共通テストの予想問題集

古文単語315
同上
漢文共通テストの過去問

共通テストの予想問題集
同上
世界史教科書(山川)の通読

授業プリントの暗記

共通テストの過去問
1
地理共通テストの過去問

共通テストの予想問題集
0.5
理科基礎学校配布の問題集

共通テストの過去問
0.5

 

英語


二次力があれば、共通テストは基本的に高得点が安定して出せるはずです。満点を狙っていたので、発音やアクセントなど細かな知識を、ネクステージや過去問で確認しました。

 

数学


二次力があればある程度までは得点できますが、特に数2/Bは時間がタイトであるため、なかなか苦戦しました。従って、早く正確に解く訓練を、過去問や予想問題集を通じて身に着けました。

 

現代文/古文/漢文


時間が最もタイトな試験になると想定していたので、現・古・漢セットで時間制約の中でマーク式に慣れていきました。小説は、共通テスト独特だったので、相当量の演習を積みました。特に、小説語彙は問題を解くたびに、暗記しました。

 

世界史


全範囲の教科書とプリントを確認しました。その知識の確認として、過去問を使用しました。

 

地理


もともと得意だったこともあり、予想問題集で時間を意識しながら共通テストに備えました。

 

理科基礎(生物基礎・化学基礎)


学校配布の問題集と過去問で、知識の確認を行いました。共通テスト二週間前から対策しましたが、タイミングとしてはベストだったと思います。

 

共通テスト後


科目使用参考書自習勉強時間配分(割合表示)
英語東大英語の25カ年

シス単

ターゲット英熟語1000
4
数学東大数学25ヵ年3
現代文東大現代文25ヶ年国語全体で1
古文東大古文25ヶ年

古文単語315
同上
漢文東大漢文25ヶ年同上
世界史教科書(山川)の通読

東大世界史25ヶ年
1.5
地理東大地理25ヵ年0.5

 

英語


共通テストで多少落ちた二次力を取り戻すべく、一気に取り掛かりました。時間を意識しながら、フルセットで過去問にあたりました。 リスニングに関しては、毎日なるべく過去に聞いた文章の音声を聞くようにしました。

 

数学


英語同様、共通テストで多少落ちた二次力を取り戻すべく、一気に取り掛かりました。時間を意識しながら、フルセットで過去問にあたりました。

 

現代文/古文/漢文


週に一度、東大の過去問を記述式で解答し、先生に添削を依頼していました。週に一日、国語の日を設け、その日は現代文以外に、古文・漢文にも取り組みました。

 

世界史/地理


過去問演習をメインでしました。問題を解く中で、怪しかった点を教科書やプリントで振り返りました。

 

まとめ


いかがだったでしょうか。実際に私自身が受験生だったときに、回していた参考書を紹介しました。思った以上に、あれもこれも手を出すことなく、受験を終えたと思っています。

夏までに無難に基礎を固めたおかげで、どの科目も秋以降成績を飛躍させることが出来ました。逆に、夏まではなかなか成績が伸びず、苦しいこともあるかと思いますが、ぜひ秋以降に期待して辛抱してほしいと思います。本稿が少しでも多くの受験生のお役にたてていれば、嬉しいです。

部活がかなり忙しい中で、慶應に合格できたのは、やはり部活で忙しい人には、それなりの勉強法があるということです。おそらく、普通に部活をしている、もしくは部活をやっていない人には、私とは別の勉強法があると思います。

私は次週の時間ももちろん大切にしていましたが、やはり演習での添削、フィードバック、進捗の管理などは塾や学校の先生に頼っていたところも大きいです。

もし上記のような悩みのある方は、お気軽にお問い合わせください。

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参考書レビューもご覧ください。
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