Blog 合格者体験記
【国立難関大理系志望】東大合格者の使用参考書と使用時期(その3)
茗荷谷の個別指導学習塾ESCAの講師、真鍋です。本稿では私の受験勉強の方法と生活リズムついてご紹介したいと思います。
私は全寮制の中高一貫校に通っていたため、講習以外では、駿台・河合塾といった大手予備校に通うことはできませんでした。そのため、とりあえず塾でやっていることを予習復習して、というのではなく、自分でどのように受験勉強を進めるかの戦略を立てなければなりませんでした。
本稿では私がたてた1年間の戦略とその時に何を考えたのかをご紹介するので、合格までを見通した長期的な計画の立て方など、受験に対しての戦略がまとまらない、という受験生の方の参考になればと思います。
その他の体験記はこちらから。
講師(真鍋公介) 基本情報
志望校:東京大学理科Ⅰ類
合格校:東京大学理科Ⅰ類、慶應義塾大学理工学部
勉強していた教科:英語、数学、現代文、古文、漢文、物理、化学、世界史
得意だった科目:英語、古文、漢文
苦手だった科目:数学、化学
受験は戦略的に勉強する
私は部活を3年の春に引退し、そこから本格的に受験勉強に取り組みました。そしてその際に、それからの1年間どのように勉強を進めていくのか戦略を立てる時間をとりました。
まず、各科目の自分の実力と、合格するために必要な水準のギャップがどのくらいあるのかを考えました。例えば僕の場合、英語のリーディングや古文・漢文などは、二次でもそこそこ点を取れるだろう、しかし理科では十点も取れないだろう、といった感じです。
そこから、受験までにやらなければいけないことをリストアップします。英語は、単語が弱いから単語帳1周はしたい、リーディングは少し難しめのところからやっても大丈夫だろう、物理・化学は全然できないから簡単な問題集と発展系の問題集1周ずつしたい、過去問は10年分はやりたいな、といった形で書き出していきます。
このようにすることで、いまの自分の実力と合格までのギャップを、具体的に何をして埋めていくのか、把握することができます。リストアップが終わった後は、それぞれにかかる時間を考えました。
むやみに計画を立てて、結局計画を実行できず不安になったり、各分野の理解度に偏りが出たりしないように、十分に余裕をもって達成できる量までやるべきことを絞り込みました。
それでも、計画通りには進められなかったので、受験生の方は計画通りにいくものではない、ということも意識したうえで計画を立てるといいと思います。
そのようにしてやるべきことが決まった後、それらをどの時期にやるのか決めました。僕は早めに1教科を完璧にして自信を持ちたかったので、少ない教科に集中して一つずつ片づけていくようにしましたが、これは好みによると思います。
以下にそのようにして僕が建てた戦略を大まかに示します。もちろん人によって志望校から今の実力、得意科目まで全く異なるので、参考にはならないかもしれませんが、自分の場合はどうだろうかと自分に照らし合わせながら見てほしいと思います。
教科ごとの対策
上記で述べたとおり、以下に示すのはあくまでも「自分の目標とギャップを見据えた上で考えたもの」です。人によっては当てはまらない人もいるかもしれませんので、あくまで参考程度にしてください。
英語
<長文読解>
もともと自信があるので、『英文読解の透視図』を5月までに終わらせる。早めに『透視図』をやってその考え方を身に付けたうえで、授業の長文読解で実践すれば実力が上がるだろう。
<文法>
『Next Stage』の小テストが毎週あるからその勉強をすれば十分。
※ただし、ある程度文法の基礎ができていることが条件
<単語>
単語力は十分とは言えないので、1年かけて『鉄壁』を2周しよう。50セクションあるので、2日に1セクションくらいでいいかな。(→結局計画を達成できず1周も終えることができませんでした。)
<リスニング>
リスニングはコツコツやらないとできるようにならないだろうから、1週間に1回、先生が放課後に過去模試を使って演習してくれるのを利用しよう。
国語
<古文>
自信はあるが、単語が弱いから『古文単語ゴロゴ』を6月までに終わらせる。『古文上達』同じ時期までに1周やれば、古文の力は大体つくだろうから、古文に自信をもってほかの強化に集中できる。
<漢文>
漢文も自信はあるし、授業ではひたすら文章を読むから、『漢文ヤマのヤマ』を6月までに終わらせてそれを意識しながら授業受ければ力がつくだろう。
<現代文>
現代文は、正直言ってどうやったらできるようになるか分からない。でも、ほかの教科で取り返せない差がつくわけでもないし、模試の復習だけにしてほかに時間を使おう。
数学
数学もあまり力がないので7月までは『Focus Gold』。そのあと『大学への数学新スタンダード演習』を10月までに終わらせて、『プラチカ』で少し難しい問題を解こう。
かなり時間はかけてしまうが、数学で大コケしてしまうと合格は難しいので仕方がないだろう。
(結局、『プラチカ』をやることはできませんでしたが、それまでに基礎の部分は固められていたので、過去問演習につなげることができました。)
物理
物理は理解するべき事項自体は教科書に全部載っているからわかっているはずなのに、過去問には手も足も出ない。難しい問題も解けるように『良問の風』『名門の森』をやろう。
化学
化学は正直本当に何もできない。理論の分野は『化学の新研究』などを参考に『重要問題集』をやろう。無機と有機は参考書でやってもいいが、ここまで何もわからないなら東進に頼った方が良いだろう。
ほかの教科があるので物理と化学はやり始めが9月になるけど、この2つだけに集中して何とか11月中旬に過去問に入れるようにしよう。
過去問
過去問(2次試験)は、11月中旬からやって10~15年分はやりたい。(結局上の教科の勉強が押してしまって、1カ月近く取り組むのが遅くなってしまったが、直前期に何とか10年分終わらせました。)
以上が、私が立てた大体の計画になります。受験生の方は読み比べながら同じように計画を立ててみてほしいと思います。
まとめ
このような計画を立てていたことで、周りの人が難しそうな参考書をやっていたり、模試の成績が振るわなかったりして不安になった時に、自分のたてた計画に立ち返って、「大丈夫、この調子でいけば受験の時には十分戦える」や「あ、このままだと計画から遅れていて少しやばいから、気合を入れなおそう」と考えることができした。
そうすることで、無駄な焦りから基礎ができていないのに過去問を解く、といったことをせずに、正しい努力を続けられたと思います。受験生の方は是非、合格までを見据えた長期的な戦略を立てて受験の臨んでほしいと思います。
とはいえ、受験までの学習計画の立て方が分からない人や、自分の実力と目標へのギャップが客観的にみれているか不安だという人もいると思います。
そんな方はいつでも相談に乗りますので、気軽に学習塾ESCAにお越しください。
お問い合わせはこちらから。
SHARE
シェアする
[addtoany] シェアする