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学習塾ESCA物理講師が高校物理の解き方のコツ、伝授します!(例題/解説付き)
個別指導学習塾ESCA茗荷谷校講師の真鍋です。本稿では、物理を学習する際に心がけるべきことについて、私なりの考えを紹介させていただきます。
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多くの受験生にとって、物理には「何をやっているかよくわからず、取っつきにくい」というイメージがあるかと思います。
しかし、様々な学問分野の中で、物理ほどシンプルなルールで成り立っているものはありません。
ですから、一度考え方を自分のものにしてしまえれば、ほかの受験生と大きく差をつけることができるでしょう。
ここでは、まず物理という教科の特徴について解説した後、実際に問題を解く際にどのような考え方をすればいいのかを少し紹介できればと思います。
先ほども述べた通り、物理は大学受験の教科の中で最も体系だっている教科であると言えるでしょう。
要するに、本当に覚えておくしかない物事はほんの少しであり、その他のものは理解を伴った暗記が必須である、ということです。
例えば力学の分野でいうならば慣性の法則、運動の法則(運動方程式)、作用反作用の法則の3つが原理であり、エネルギー保存則や運動量保存則、等はこれらの原理から導き出すことのできる公式、ということになります。
このようにいくつかの原理が与えられ、その下で論理的に公式が導き出されているという学問の構造をしっかり押さえましょう。
例えば力学の場合、最終的な目標は「物体の運動の状態を記述すること」であり、そのためにある時間での物体の位置、速度、加速度を求めることを目指します。まず、原理である運動方程式から加速度を求めることができます。
また、位置の微分が速度、速度の微分が加速度なので、運動方程式によって求めた加速度からその他の量も求めることができ、結果的に運動の状態を記述することができます。
等加速度直線運動の進んだ距離を表す公式も、ただ暗記するのではなくこのように理解すれば忘れることはありませんし、式の意味も正しく理解できます。
すこし高校レベルから逸脱してしまっていることもあり、理解しにくい部分もあったと思います。
しかし、式を見た際に、それが大前提の原理なのか、それとも原理から導き出される公式なのかであったり、原理である場合にはどのような意味を持つ式なのか、公式である場合にはどのようにして導きだされた式なのか、を考えられるようになると、一気に見通しが良くなると思います。
ここまでは、物理という教科の仕組みについて述べてきましたが、「問題を解く」といった実践上の課題を解決するためには、どの公式をどう使うかを判断することが大事になってきます。
これには上で述べたような物理のストーリーを理解することに加えて、式の立て方であったり公式のあてはめ方を勉強する必要があります。
今回は、実際の入試問題を見ながら問題を解く際にの考え方を紹介したいと思います。
以下の問題を解いてみましょう。
さて、物理の問題は、すべ、問題文中に与えられた情報を整理していくつかの式を立て、それ等を解いて解を求める、という流れで解くことになります。ここで大事なのは、
①問題文中の情報を式に落とし込むこと
②式を整理し、解を求めること
の2つになります。
今回の問題では、主に運動方程式、ばねの弾性エネルギーの公式、エネルギー保存則が扱われています。
運動方程式を用いる際には、まず注目する物体に働く力をすべて図示します。そして、物体の加速度とすべての力から運動方程式を立て、未知の値を求めます。
※解答は下にまとめて示します。
ばね等、力の向きがわからない場合は、どの向きを正にするかを決めて式をたてます。例えば今回は、ばねが内側に引っ張る力を正として統一しました。
そのため、すべて「ばねの長さ-自然長」の形で式を立てています。実際には(1)などではばねの長さが自然長より短く、外側に押し出す向きに力が働きますが、これは符号が-になることで表現できています。
エネルギー保存則を用いる際には、前の力学的エネルギーと後の力学的エネルギーをすべて書き出し、それらが等しいこと、もしくは系になされた仕事だけ増えていることから式を立てます。
本稿では、物理についての基本的な考え方と問題の解き方の一例を紹介しました。ぜひ参考にして、物理についての理解を深めていただきたいです。
また、今回は紙面での解説になりましたが、ESCAの授業が気になる方はぜひ「お問合せ」よりお気軽にご連絡ください。
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多くの受験生にとって、物理には「何をやっているかよくわからず、取っつきにくい」というイメージがあるかと思います。
しかし、様々な学問分野の中で、物理ほどシンプルなルールで成り立っているものはありません。
ですから、一度考え方を自分のものにしてしまえれば、ほかの受験生と大きく差をつけることができるでしょう。
ここでは、まず物理という教科の特徴について解説した後、実際に問題を解く際にどのような考え方をすればいいのかを少し紹介できればと思います。
物理の特徴
先ほども述べた通り、物理は大学受験の教科の中で最も体系だっている教科であると言えるでしょう。
要するに、本当に覚えておくしかない物事はほんの少しであり、その他のものは理解を伴った暗記が必須である、ということです。
例えば力学の分野でいうならば慣性の法則、運動の法則(運動方程式)、作用反作用の法則の3つが原理であり、エネルギー保存則や運動量保存則、等はこれらの原理から導き出すことのできる公式、ということになります。
このようにいくつかの原理が与えられ、その下で論理的に公式が導き出されているという学問の構造をしっかり押さえましょう。
例えば力学の場合、最終的な目標は「物体の運動の状態を記述すること」であり、そのためにある時間での物体の位置、速度、加速度を求めることを目指します。まず、原理である運動方程式から加速度を求めることができます。
また、位置の微分が速度、速度の微分が加速度なので、運動方程式によって求めた加速度からその他の量も求めることができ、結果的に運動の状態を記述することができます。
等加速度直線運動の進んだ距離を表す公式も、ただ暗記するのではなくこのように理解すれば忘れることはありませんし、式の意味も正しく理解できます。
すこし高校レベルから逸脱してしまっていることもあり、理解しにくい部分もあったと思います。
しかし、式を見た際に、それが大前提の原理なのか、それとも原理から導き出される公式なのかであったり、原理である場合にはどのような意味を持つ式なのか、公式である場合にはどのようにして導きだされた式なのか、を考えられるようになると、一気に見通しが良くなると思います。
ここまでは、物理という教科の仕組みについて述べてきましたが、「問題を解く」といった実践上の課題を解決するためには、どの公式をどう使うかを判断することが大事になってきます。
これには上で述べたような物理のストーリーを理解することに加えて、式の立て方であったり公式のあてはめ方を勉強する必要があります。
物理へのアプローチ(実践編)
今回は、実際の入試問題を見ながら問題を解く際にの考え方を紹介したいと思います。
以下の問題を解いてみましょう。
さて、物理の問題は、すべ、問題文中に与えられた情報を整理していくつかの式を立て、それ等を解いて解を求める、という流れで解くことになります。ここで大事なのは、
①問題文中の情報を式に落とし込むこと
②式を整理し、解を求めること
の2つになります。
今回の問題では、主に運動方程式、ばねの弾性エネルギーの公式、エネルギー保存則が扱われています。
運動方程式を用いる際には、まず注目する物体に働く力をすべて図示します。そして、物体の加速度とすべての力から運動方程式を立て、未知の値を求めます。
※解答は下にまとめて示します。
ばね等、力の向きがわからない場合は、どの向きを正にするかを決めて式をたてます。例えば今回は、ばねが内側に引っ張る力を正として統一しました。
そのため、すべて「ばねの長さ-自然長」の形で式を立てています。実際には(1)などではばねの長さが自然長より短く、外側に押し出す向きに力が働きますが、これは符号が-になることで表現できています。
エネルギー保存則を用いる際には、前の力学的エネルギーと後の力学的エネルギーをすべて書き出し、それらが等しいこと、もしくは系になされた仕事だけ増えていることから式を立てます。
本稿では、物理についての基本的な考え方と問題の解き方の一例を紹介しました。ぜひ参考にして、物理についての理解を深めていただきたいです。
また、今回は紙面での解説になりましたが、ESCAの授業が気になる方はぜひ「お問合せ」よりお気軽にご連絡ください。
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