Blog 参考書レビュー
難関大学合格のためのおすすめ参考書(文系数学の良問プラチカ)
「文系数学の良問プラチカ」とは、文系最難関大学を受験する方が、基礎力があることを前提に二次試験で通用するだけの応用力を鍛えるための問題集です。従って、かなり歯ごたえのある問題集ではありますが、十分なほどの解説もついているため、安心して取り組むことができます。この問題集をとことん使い倒して、ぜひ二次試験で合格答案を仕上げられるだけの素地を身につけましょう。
講師(中嶋拓斗) 基本情報
志望校:東京大学文科Ⅱ類
合格校:慶應義塾大学商学部
勉強していた教科:英語、数学、現代文、古文、漢文、世界史、地理、化学基礎、生物基礎
得意だった科目:英語、地理
苦手だった科目:現代文、数学
参考書を用いていた時期:高3夏から冬
この参考書をおすすめする理由
高3の夏を迎えたとき、青チャートの例題を解きこなして、ある程度の基礎力ができていました。しかしながら、すぐに過去問演習に移行すると、入試直前期に十分な過去問演習量を確保できないと考えました。そこで、過去問を消費せずに、過去問を解きこなすだけの応用力を養成することを目指して、この「文系数学の良問プラチカ」に取り組みました。実際、難関大学の二次試験レベルの問題をしっかり解きこなすことが出来、解説も詳細に記載されているので、かなり実力に磨きをかけることができました。
「文系数学の良問プラチカ」
・概要
対象 | 数学が受験科目にある、最難関大学文系受験生。 |
目的 | 最難関大学で合格点をとることが出来るレベルまで引き上げる。 |
範囲 | 数1A2B |
使用時期 | 高3及び浪人の秋以降(青チャートなどをこなした後) |
難易度 | 8(10段階中)。東大・京大・一橋大学 |
量 | 各分野、数ページずつ。合計約150題。 |
「文系数学の良問プラチカ」は、文系最難関大学を受験する方、言い換えれば、東大・京大・一橋大学を受験する方が、数学で合格点をとるために、用いる教材です。
そのため、青チャートの例題があいまいな方、上記に記した大学を受験されない方には、必要のない問題集です。また、学校の問題集のように計算系、典型問題系などの類代が豊富な問題集とは異なり、応用問題、実践問題の厳選された問題が中心となっています。
従って、「文系数学の良問プラチカ」は、基礎力が十分にある(センター試験で90%程度取れている、全分野の計算や典型解法は考えるまでもなく感覚でわかる)ことを前提にしたうえで、過去問演習までの間でこなす問題集という位置付けです。
・取り組み方
(A)問題集への姿勢
範囲別で、一日で一気にやりこむことが、一番効果的です。例えば、三角比なら三角比を一気に解き込むということです。他にも、一日数題ずつ解いていくスタイルもありますが、わからなかった問題を復習することや、問題を処理する感覚をつかむことを考慮すると、前者の方が好ましいと思います。
(B)問題への姿勢
一問あたり、20分から30分を目安に取り組みましょう。また、問題を解く最中、全く解法がわからず、手が10分程度とまってしまった場合、素直にそこで諦めて、解説を見ましょう。もちろん、解説を写すだけではなく、しっかりと理解した上で、白紙状態からもう一度解答を再現できるようにしてください。
・復習方法
時間内に解ききれなかった問題と、初めから解くことが出来なかった問題のみ、復習の対象にしましょう。
もし、可能であれば、答案を数学の先生などに添削してもらうと、いいと思います。
時間内に解ききれなかった問題は、まず時間を気にせず取り組みましょう。ただし、時間無制限とはいっても、いつまでも一つの問題に固執しすぎるのも良くありません。じっくりと考えたほうが考える力が身につきそうなものですが、実は問題と睨めっこ状態の時は、脳はさほど機能していないことが研究により明らかになっています。目安としては、試行錯誤して手が動いているうちは時間を気にしなくても良い、という区切りをつけることです。試行錯誤のタネも尽き、手が5分間止まったらもう脳はさほど働いていません。時間がもったいないので、解答解説を確認し、どこまで自分が理解出来て、どこからかがわからなかったかを把握した上で、チェックを打ち、後日解き直しましょう。
全く手につかない、初めから解くことが出来なかった問題に関しては、まず、解説を熟読しましょう。そのあと、自力でどこまで理解できるかを把握しましょう。その際、基礎に不安を覚えた場合、青チャートの例題に立ち返って、解法の見直しを行いましょう。
まとめ
「文系数学の良問プラチカ」は、なかなか歯ごたえのある問題集です。従って、秋の時点でも、まだ基礎に不安を覚えている方や、センター数学で約90%程度のスコアをたたき出せていない方は、無理に取り組む必要はないと思います。
問題を解く際、ただ立式するだけではなく、なぜここでこの式を出すのか、なぜこの解法を使用するのかなどにこだわりましょう。従って、たとえ問題がわからなくても、図だけ書いてみる、実験だけをしてみる、などの悪あがきをしてみましょう。
学習塾ESCAではこの悪あがきを大切にしています。白紙解答では「何を理解しており、何が理解できていないか」「解答解説を見た時に、解法をどこの部分で使えるか」などのフィードバックを行うことができないからです。塾長や、我々受験を勝ち抜いてきた講師もこの考え方を大切にしています。勉強しているのに成績が上がらない、などのお悩みをもつ方はぜひESCAの授業を体験しに来てください!
その他数学に関する勉強法は過去記事もご覧ください。
「やってはいけない勉強法」
「暗記と計算を見直そう」
など
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